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郵政民営法解説
  • 緊急シンポ「郵便局を救え」が開かれる。早急な改革法案の成立を提言

郵政民営法解説
  • 5分社の見直し、3社体制に
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郵政民営法解説
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郵政改革法案の骨子

郵政改革法案は、持株会社である日本郵政と郵便局会社、郵便事業会社を合併させた上で、その子会社として、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を置くもので、現在の5社体制から3社体制とするとしています。稼ぎ頭である、ゆうちょ、かんぽを「子会社」とすることで、全国一律の郵便局ネットワークの維持に必要な経営の安定化を図り、5分社で生まれた「郵便局で書留の受け取りができない」などの不便さの解消を図るものです。 2010年度の決算では、郵便局会社は年間582億円の経常利益を上げましたが、郵便事業会社からの手数料2039億円、ゆうちょ銀行からの手数料6319億円、かんぽ生命からの手数料4024億円があった上での黒字です。ゆうちょ銀行とかんぽ生命が日本郵政から完全に分離される現在の法律下では、金融2社が過疎地域、あるいは都会地域であっても、経営のメリットがないと判断した場合、業務撤退することもあり得ます。

今でも、過疎地域からの民間金融機関の撤退が相次いでおり、2010年現在、銀行の存在しない市町村は、全国1727市町村のうち154に上ります。公共サービスの低下も含め、住民の不安解消や生活の維持が難しく、問題も発生しています。 そのような環境下で、公共コミュニティの役割をも、郵便局に期待されています。こうした金融過疎地を無くすためにも、3事業の一体的な運営により、金融を含め、郵便局でのさまざまなサービスが必要とされるのです。

預入上限の見直し

また、現在はゆうちょ銀行の預入限度額は1000万円、かんぽ生命の加入限度額は1300万円に設定されています。2010年現在、ゆうちょ銀行の貯金残高は、ピーク時の2000年と比較して約90兆円、65%にまで減少しています(約260兆円から約170兆円へ)。
一方で、他の銀行の合計預金残高は2000年と比較して132%増加(約270兆円から約360兆円へ)しています。これまで共存してきた民間金融機関、生命保険会社と郵政事業とのバランスは、上限の規制によって崩れているのです。
今回の「郵政改革関連法案」では、今後とも限度額を存続することで、他の金融機関との共存を保ちながらも、利用者のニーズに応えるために、ゆうちょ銀行は2000万円へ、かんぽ生命は2500万円へと限度額を引き上げること、そして、がん保険など新商品への進出を認めるようにしています。ただこれは、法律に明記するものでなく、関連する政令で定められます。
齋藤日本郵政社長は、現在の法律は「民営化したとはいえ、さまざまな制約を受け、両手足を縛られている」と、早期の郵政改革法案成立の必要性を訴えています。


5社から3社へ

2007年10月に行われた郵政民営・分社化以降、利用者へのサービス低下や、郵便局ネットワークの機能劣化など、経営上のひずみが明らかになり、改めて制度の見直しが議論されてきましたが、民主党政権の誕生により、2009年12月の郵政株式売却凍結法の成立を経て、今回の抜本的な見直しとなったものです。
国会に提出された法律は、「郵政改革法案」「日本郵政株式会社法案」「郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(整備法案)」の3本です。

郵政改革法案(概要)では、

日本郵政株式会社は、平成23年10月1日に、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社の業務並びに権利及び義務を合併により承継するものとする。

政府は、常時、日本郵政株式会社の総株主の議決権の3分の1を超える議決権を保有するものとする。日本郵政株式会社は、常時、郵政事業に係る基本的な役務を提供するための契約を締結した銀行及び生命保険会社の総株主の議決権の3分の1を超える議決権を、それぞれ保有するものとする。

となっています。

日本郵政株式会社法案(概要)では、

日本郵政株式会社は、郵便の業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務並びに郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務を行うことを目的とする株式会社とする。 となっています。

そして、その責務として、

国民の権利として、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的にかつあまねく全国において公平に利用できるようにする責務を有する。

としています。
また、総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として、郵便局を設置しなければならないとしました。


業務の範囲としては、

@ア 郵便法の規定により行う郵便の業務

 イ 銀行窓口業務

 ウ 銀行窓口業務契約の締結、関連銀行の株式の保有等、イを健全、適切かつ安定的に運営するための業務

 エ 保険窓口業務

 オ 保険窓口業務契約の締結、関連保険会社の株式の保有等、エを健全、適切かつ安定的に運営するための業務

 カ 国の委託を受けて行う印紙の売りさばき

 キ ア〜カの業務に附帯する業務

A@の業務のほか、その目的を達成するため、または、これらの業務の遂行に支障のない範囲内で、@の業務以外の業務を届出により行うことができる。

となっています。

なお、日本郵政株式会社が銀行窓口業務、保険窓口業務を提供するための契約を締結した関連銀行、関連保険会社は、一人の預金者又は一人の被保険者につき、同種の業務を行う事業者との、競争条件の公平性及び関連銀行等の経営状況を勘案して、政令で定める限度額を超えて、預金等の受入れ又は保険の引受けを行ってはならず、内閣総理大臣又は総務大臣は、これに違反している等と認めるときは、必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる
となっています。

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